こんにちは。
もうすぐ10月8日頃は二十四節気の「寒露(かんろ)」です。
露が冷たく感じられ、秋の深まりを実感する頃。空気が乾き、肌や喉のカサつきを感じやすくなってきませんか?
🍂 秋は「肺」をいたわる季節
東洋医学では、秋は「肺(はい)」が主る季節といわれます。
肺は呼吸だけでなく、皮膚や粘膜の潤いを守る働きも担っています。
この肺は「燥邪(そうじゃ)」――乾燥の影響を最も受けやすい臓。
肺が弱まると、
- 咳が出やすい
- 喉がイガイガする
- 肌が乾燥する
- 風邪をひきやすい
といった不調が現れやすくなります。
寒露本番を迎える前に、**「肺を潤す食養生」**を始めておきましょう。
今日ご紹介するのは、家庭で気軽に取り入れられる“白い食材”です。
🌕 東洋医学の知恵:「白色食材」のチカラ
五行説では、秋は「白」の季節。
白い食べ物は、肺を養い、体に潤いを与えるとされています。
これらの食材には、**乾燥で生じた熱を冷まし(清潤)、潤いを補う(滋陰)**はたらきがあり、まさに今の時期にぴったりです。
🥣 おすすめの“白い食材”と簡単レシピ
1️⃣🍐 梨(なし)
肺を潤し、咳や喉の渇きを鎮める代表食材。
空咳・喉のイガイガにぴったりです。
食べ方のコツ:
冷えが気になる人は加熱を。
〈簡単レシピ〉
皮をむいた梨を一口大に切り、少量の水と氷砂糖で柔らかく煮ます。
仕上げに枸杞の実を散らすと彩りも栄養もアップ。
2️⃣ 百合根(ゆりね)
肺を潤すだけでなく、心を落ち着ける作用も。
咳、不眠、イライラなど「秋の心の疲れ」に◎。
食べ方のコツ:
ほくほくとした食感で、茶碗蒸しやスープに合います。
〈簡単レシピ〉
百合根をだしで柔らかく煮て塩で味を整え、とろみをつければ
喉ごしのよい“秋の癒やしスープ”に。
3️⃣ 大根(だいこん)
消化を助け、痰を除き、胃腸の調子を整える万能野菜。
食べ過ぎ・飲み過ぎ・のどの痰にも。
食べ方のコツ:
生なら消化促進、煮れば体を温めます。
〈簡単レシピ〉
いちょう切りの大根をはちみつに漬け、半日おくと自然なシロップに。
お湯で割れば、喉の痛みにも効果的。
4️⃣ れんこん
肺を潤し、痰を切り、胃を整える働き。
疲れやすい方の滋養にもぴったり。
〈簡単レシピ〉
すりおろしてれんこん汁にすると、喉の炎症に効果的。
加熱しても効能は持続します。
5️⃣ 山芋(やまいも)/長いも
肺と腎を補い、体のエネルギー(気)と潤いを補う。
疲労回復にも最適な「秋の栄養食材」。
〈簡単レシピ〉
だし汁でのばしたとろろを温め、ご飯にかけて。
卵黄をのせれば滋養強壮効果がアップ。
🍵 今日から始める「潤い習慣」
白い食材はどれも身近で取り入れやすいものばかり。
特別な漢方やサプリに頼らなくても、
“日々の食事こそが最高の薬” になります。
- 朝は「梨のコンポート+ヨーグルト」
- 昼は「大根の味噌汁」
- 夜は「れんこんきんぴら」や「山芋のとろろ汁」
…少しずつ白い食材を取り入れるだけで、体の内側から潤いが戻ってきます。
乾燥が本格化する前に、“内側の保湿”を始めましょう。
🌸 まとめ:秋を楽しむための「潤い習慣」
乾燥は“秋の不調”の第一歩。
白い食材で肺を潤すことは、
美容にも免疫にもつながる大切なケアです。
冷たい風が吹き始める前に、
あなたの身体を「潤い仕様」に整えておきましょう。
明日の【今日のツボ】では、
この肺の養生にぴったりな「鼻づまり・咳に効くツボ」をご紹介します。お楽しみに!
🪷 注意
この記事は東洋医学の知恵に基づいて書かれています。
効果には個人差があり、体調に不安のある場合は医師にご相談ください。